以前、日曜日に、ある地方都市での店舗観察である。2つの食品スーパーの店舗を2店舗と4店舗の計6店舗について、レンタカーに乗り店舗を見に行ったことがある。
廻ったチェーン店に行くのは初めてであるので楽しかった。本当に、人間の顔や性格が違うのと同じで、店舗にも顔や性格が表れていて、様々だ。主張が強い店舗もあるし、無難な店舗もある。どちらがいいといったことではないが、店舗の特徴を肌で感じるのは、結構楽しい。o(^-^)o
私は、外部の人間であるので、定期的に店舗観察することはできないのであるが、もともと店舗観察は、近くにたまたま来たから、空いた時間があったから・・といって見に行くのではなく、誰が、いつ、どのような調査を行うかの取り決めを行い、行った人は必ず調査票を作成し、集約・整理しなければならない。
野球で言えば、野村監督のID野球のようなものである。品揃え、価格、プロモーション、来店客数、稼働しているレジ数、レジに並んでいる行列の人数・・等々を定期的に観察し記録する。その時の時刻、天候、イベントその他も詳細に記録しなければならない。ヘ(・o・Ξ・o・)ヘ
それにしても、本当に郊外の集積施設が増えたと感じる。今日、廻った6店舗は全て、TUTAYA、西松屋、しまうら、ヤマダ電気などのチェーン店が共有の大駐車場を構えた中の一つの業態として出店している。集積施設は、全体でワンストップショッピングが実現できるので、商圏は広く遠くからも来店される。
話を店舗観察に戻すが、4店舗と2店舗のそれぞれのチェーンの違いがあるのは、運営する会社が違うので、当然である。一方のチェーンの2店舗は、非常にエキサイティングで楽しかった。そのため、ついつい実際に買い物かごの中に商品を放りこむことになってしまった。もう一方の4店舗の方は、どちらからといえば、店舗のレイアウトの基本に忠実で、よく言えば安定している。悪く言えば、面白みがない。
しかし、実は、同一会社の4店舗でも特徴がある。店舗フォーマットは、売場面積や店舗の形状により、多少異なるが、基本的にはほぼ同一だ。しかし、同じ店舗でも、品揃えや陳列、更に、値段なのが微妙に違う。一番違ったのが価格だ。竹の子が、ある店舗では480円超目玉商品になっており、違う店舗では、1200円の通常価格になっていた。チェーン店共通のチラシを見ると、680円の特売品になっていたので、一方の店舗では、売れ行きが良過ぎで特売品用の竹の子が欠品し、もう一方の店舗では、売れ行きが悪く、更に、値段を下げたことが予想される。
それにしても、店舗には、こうした竹の子の価格の3倍近くの違いをはじめ、本当に、いろいろなことが起こっていて、その様子を感じることができる。セブン&アイの鈴木会長のように、数字データを重視し店舗へ足を運ぶことをあまりしない人もいるが、自分自身は、やはり、店舗へ出かけることは意味があると思う。
店舗観察は、お客様の立場に立って五感で感じ、そして、コツコツ計画的に訪問・記録・分析するといった両面の努力で、初めてお客様に喜んでいただける店舗づくりが可能になる。お客様への主張がない店舗は、つまらない。しかし、逆に、しっかりとした主張を表現した店舗は、ある意味で大げさではなく、芸術品であると思う。(=⌒▽⌒=)
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