日常品は、他の商品と差異化が難しく価格競争になっているが通常である。差異化して発売した商品でさえ、あっという間にパレート商品(類似品)が出てしまう。そういった意味で、商品での差異化ではなく、お客様の心の中に、浸透させているようなアプローチが多くなっている。
昨年、カミサンが婦人系の手術て入院することになった際、買い物に出かけたが、トイレットペーパーで、指定があった。トイレットペーパーについては、中にはこだわりがある方もいるかもしれないが、特に、ウォッシュレットになってから、こだわりが全く無くなってので不思議に感じたが、別に拒否するようなことでもないので、指定のトイレットペーパーを買った。
トイレットペーパーは、日清紡の「シャワートイレのためにつくった吸水力が2倍のトイレットペーパー」である。普通に使っていると本当かどうかは、私にはわからないが、「何となくトイレの水の流れが違う!」とカミサンは言う。ちょっと感覚的で怪しいが・・
ネット検索をしてみると、「シャワートイレのためにつくった吸水力が2倍のトイレットペーパー」の評価が出ていた。5つ星で売れ行きはそれほどでもないが、満足度は4つ星である。
その他、トイレットペーパーのワードで検索すると、黒のトイレットペーパーが出てくる。黒の綿棒と一緒で、使った後、汚れの具合が見えるとのことであるが、自分自身はわざわざ見たいとは思わないが、健康が気になる人か?見たい人もいるのだろう。ヨーロッパでヒットし、なんと8ロール1700円の値段が付いていて、一時話題になり、結構売れたそうだ。
古くから売られている商品で、他社と違う商品を作るのが難しいと思われるものの、ちょっとした工夫で売れるのだな~と改めて実感した。
商品での差別化の観点としては、
①物理的工夫・・・・・今までにないデザインや機能を変える
②イメージの工夫・・・ネーミングやパッケージの工夫とPRによりブランド価値を高める
③サービスの工夫・・・アフターサービスなどの商品の周辺のサービスを提供する
が、一般的に言われているが、改めて考えてみると結構多い。
・はなわがテレビCMをしていた「雪国もやし」
・サーフボードのような容器に入った「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」や「男前豆腐」
・1.5倍カップ麺
・アサヒの缶コーヒー「モーニングショット」 から始まって、いろいろな専用が発売された。等々
商品そのものが新しいものが出なくなっている。今、日経新聞で早稲田大学の恩蔵教授が「非差異化」時代のマーケティングをテーマで連載して書いている。
売り手は自らの商品を3倍過大評価し、買い手は3倍の価値を感じなければスイッチしない。ハーバード大学のジョン・グルビス教授が「9倍効果」と呼んでいるこの知覚ギャップを埋めなければ、新製品新サービスの成功は難しい。
日経新聞3月2日から引用
上記にあげた商品は、9倍効果があったとは思えないが、商品そのもの以外のものを部分的に少し工夫することで、ヒットにも繋がることもありますね。(=⌒▽⌒=)
コモディティ化市場のマーケティング論理 | |
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