Twitterが、物凄い盛り上がりを見せている。ブログやメルマガに比べ手軽にできて、ITCが苦手な中高年にも利用層が広がっている。そして、最近は、「メルマガは終わった。ブログは古い。。mixiは飽きた」といったまでではないが、近い論調のこれからはTwiiterだ!といった記事や書籍も出ている。本当にそうであろうか?
ソーシャルメディアは、流行り廃りでなく活性化する努力が大切だと思うがどうだろう?
ハイプカーブ理論では、一時的にブームが盛り上がるが、その後は、ブームに乗って流行りで始めた人が止めていくが、無くなるのではなく、当たり前のように定着化していく。そして、その本質を理解している人が、それぞれのメディアの特徴を理解したうえで、使い分けをしていくことになる。
例えば、私が人間的にも信頼しているメルマガコンサルタント平野友朗氏とお話をしていても、以前のような誰でもメルマガを出せば読者が増えるといった時代ではなくなったが、ほとんどの企業で当たり前にように使われていて、無くなっていないことを実感する。そして、ハウスリストというお客様のメールアドレスを持っている企業は、相変わらずその恩恵を受けている。
SNSは、どうだろう?2004年にGREEやmixiが誕生してから6 年を経過したが、遂に、数年前に、mixiの友人から招待状が届き登録した。そして、いくつかのコミュニティーにも参加しているが、そこで得られるものの情報の質はどうだろう?テーマによると実感する。
おいしいお店は、〇〇で、お勧めは△□といった内容はありがたい。しかし、ビジネスや仕事に関わることに関しての話は、正直、物足りない。又、最近、あるマッチングサイト(いかがわしいサイトではないですよ・・)で、素晴らしい出会いを得て勉強させていただき「以前だったら、こんなことは難しかっただろうな・・」と感謝している。しかし、一方、参加しているメンバーにはマナーの悪い方もいて、約束の日時を何度送っても返事もこない。こちらも予定が立てられないので、遂に、サイトを運営しているR社系の関連会社にメールで抗議をした。しかし、対応も遅く納得いく回答は返ってこない。「努力します」だけである。
こうしたことは、実は、SNSの仕組みの問題ではなく、運営によるところが大きい。プラットフォームを運営するには、しっかりとしたルールと厳格な運営がそのプラットフォームの価値を向上させる。質の悪く得られる情報が浅い。更に、心ない人の書き込みや他の利用者へのコミュニケーションは、参加しているコミュニティーの利用者への価値を下げる。
サービスマネジメントで言えば、リアルの場においては、そのお店に来ているお客様の相互作用(顧客間エンカウンター)が満足度に影響する。会員制にしているところや、刺青お断りのサウナは、お客様の相互作用が満足度に影響があることからのルールである。このことは、リアルだけでなくネットの場合も同様である。
つまり、プラットフォームを運営する側が、「どのような場にすれば、利用者価値が上がるかについての工夫が十分でない」と、こうした事態が生じる。特に、企業独自が立ち上げたSNSが、うまくいかなかったケースの多くは、あまりに短期に成果を求めすぎたこともあるが、運営の工夫が十分でなかったことが要因であると思う。
ブログだってそうである。企業ブログでも、本当にブログの特性を理解した上で、活用できていたのは少ないのではないか?と感じる。そして、GMのCEOブログは結構良かったと思うが、GMが破綻してしまうと、ブログそのものの評価を下げてしまうといった間違った判断をしがちなのが人間である。
いずれにしても、繰り返しになりますが、ソーシャルメディアは、それぞれの特性を十分に考えた上で、流行り廃りではなく活性化する努力をすることが大切ですね。
コミュニティ・オブ・プラクティス―ナレッジ社会の新たな知識形態の実践 (Harvard Business School Press) | |
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